排泄物語

静寂の芽生え、放課後の理科自修室

投稿者: なつき2分で読めます閲覧 8114.5(4件)

中学二年生の蒸し暑い夏の日、私は放課後の特別自修室として開放されていた古い第一理科室で、一人きりで期末テストに向けた居残り勉強をしていました。室内の古めかしい窓はすべて閉め切られ、天井近くで唸りを上げる旧式のエアコンからは時折凍えるような冷たい風が吹き出していました。その冷気と、自習前に部活動のあとに水筒の冷たい麦茶を勢いよく流し込んでしまったことが、私の体に最初の過酷な異変をもたらしたのです。

机に向かって英語の辞書を引いていると、下腹部の奥深くで、かすかな、しかし確実に存在を主張し始める違和感が芽生え始めました。私は当時十四歳で、生地の硬いポリエステル混紡の濃紺セーラー服に、白い短めのコットンソックス、端のすり減った茶色の合皮ローファーという窮屈な格好をしていました。髪は母親に几帳面に結ばれた二つの三つ編みにしており、手元の木製のシャープペンシルを握る小さな指先にはまだあどけなさが残っていました。最初の尿意はまだ微かなものでしたが、水を打ったように静まり返った理科室の中で「あと四十五分で自習時間が終わる」と論理的に時間を計算した瞬間、急に喉が渇くような強い緊張感が走り、全ての神経が下腹部に集中してしまいました。

教壇では年配の男性教師が静かにテストの採点をしており、時折響く赤ペンの走る音と彼の小さな咳払いだけが、室内の沈黙を際立たせていました。エアコンの冷風がセーラー服の薄い生地を容責なく通り抜けて私の腰回りを冷やし、尿意は誤魔化しの利かない明確な第二波となって襲いかかりました。膀胱が急激に膨張し、骨盤の内側を内側から無理やり押し広げるような鈍い痛みが走ります。この古い理科室は驚くほど静かで、ペンの走る音や紙をめくる音さえ部屋中に響き渡るため、途中で立ち上がって「トイレに行かせてください」と監督の先生に申し出ることは、思春期の私にとってクラスメイトに恥部を晒すような、社会的な死に等しい耐え難いことでした。

私は机の下で、両膝をぴったりとくっつけ、内もも同士を限界まで強く擦り合わせるようにして脚を細かく揺らし始めました。ローファーの中で足の指先をぎゅっと丸め、ソックスが汗で少し湿るのを感じます。額からはじわりと冷たい汗がにじみ、顔に塗った日焼け止めが汗と混ざってこめかみの辺りで少しべたついているのを感じます。シャーペンを握る右手は限界の力で強張り、もう文字を書くことなどできません。机の木肌にしがみつき、お腹の圧迫を和らげるために下腹部を木製デスクの角に押し当てながら、決壊寸前の水門のように今にも熱いものが漏れ出しそうになるのを必死に堪えていました。

しかし、その痛みと恐怖の背後で、私は今までに感じたことのない、背筋がゾクゾクするような甘く痺れる感覚を自覚していました。限界まで我慢することの危ういスリルが、静かな教室の空気と混ざり合い、私の心臓を異常なほど速く脈打たせていたのです。

ようやく自習終了のチャイムが鳴った時、私の脚は完全に強張っていました。カバンを前で抱えて下腹部を必死に隠しながら、不自然なほど歩幅の狭い歩き方で理科室を後にし、トイレの個室に滑り込んだ時の温かい解放感は、今でも脳裏に焼き付いています。あの薄暗い理科室の冷気と、股の奥に宿った初めての熱い戦いの記憶は、私のすべての始まりでした。

---

― この話は、これにて ―

この話を評価する

平均 4.5(4件)

掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

なつき」の他の話

4.325閲覧 925

オフィスの無言劇、キーボードの音に紛れて

社会人二年目の秋、午後五時過ぎの静まり返ったオフィスでのことです。その日は多くの社員が外出しており、フロアには私と、数人離れた席に座る先輩社員の二人だけしかいませんでした。室内に響くのは、乾いたキーボードのタイピング音と、時折鳴る複合機の動…

3.422閲覧 772

厳冬の模試、重厚なるウールタイヅの内側

高校二年生の二月、凍えるように冷え切った日曜日の模試会場でのことです。木造の古い私立高校の教室は暖房の効きが非常に悪く、窓際の席に座っていた私は、試験開始直後から激しい後悔に苛まれていました。 私は指定の紺色のウールブレザーに、厚手の八十デ…

5.017閲覧 600

図書館を巡る秘密の自修室

二十七歳になった現在の私には、週末にある奇妙な趣味があります。それは、都内や近郊の様々な公立図書館を巡り、その静寂な自修室で、あえて極限の尿意を堪えながら読書や勉強に没頭するというものです。 その日、私は少し郊外にあるレンガ造りの歴史ある図…

4.313閲覧 475

大学図書館、試験前夜の静かな対峙

大学二年生の冬、期末試験の前夜に、私は大学図書館の最上階にある個別学習スペースに籠っていました。そこは古い書籍が並ぶ書庫に隣接した、利用者のほとんどいない非常に薄暗く静まり返った自修室でした。 私は薄手のタイトなリブニットに、スリットの入っ…

関連する話

3.8427閲覧 1.9万

【観測記録・春】上野公園の満開の下、宴会集団から出た限界個体の記録

4月2日、上野恩賜公園。晴れ、風弱し。ソメイヨシノは満開を2日過ぎた頃で、園内は夕方の時点で既に飽和状態であった。私の定点は噴水広場寄りのベンチ。ここは公衆トイレへの動線が交差する要衝であり、観測には最適である。花びらが夕風に乗って絶えず舞…

3.7918閲覧 1.9万

【観測記録・秋】ハロウィン渋谷、ゾンビメイクの女性が本物の緊急事態になるまで

10月31日、渋谷センター街周辺。晴れ、夜間気温15度。ハロウィン当夜の渋谷は、観測者にとって年間最大のフィールドである。ただし近年は規制強化で路上飲酒が減り、事例数は減少傾向にある。それでも仮装した成人たちの密度は相変わらず高く、路地とい…

3.7448閲覧 1.6万

河川敷の草むらで、犬の散歩の人が来たあの三分間

金曜の深夜一時、残業帰り。あの公園の夜から、私は遠回りして帰るようになってしまった。まっすぐ帰る道より、少しだけ遠い道を選ぶこと。それが自分でも気づかないうちに、習慣という名の秘密になっていた。 その日は多摩川の河川敷を選んだ。土手の下の草…

4.1738閲覧 1.5万

夏フェスのトイレ百人待ちとか無理。森でしてきた女の言い分

てかさ、夏フェスのトイレ問題どうにかならんの?って毎年言ってるんだけど。去年の山のフェス、昼のピークで仮設トイレ百人待ちなんよ。百人て。推しのステージ三十分後に始まるのに並んでたら人生終わるじゃん。 しかもうち、その時点でもう下腹やばくてさ…

読むだけ、で終わらせない

排泄プレイが好きな女の子は、本当にいる。

aune(アウネ)は、性癖を打ち明けてつながるマッチングサービス。「排泄系が好き」と公言している女の子が実際に登録しています。体験談を読むだけじゃなく、あなた自身の体験をつくりに行きませんか。プレイ相手を探すなら、最初から性癖が一致する相手と。

auneで排泄好きの相手を探す

PR・広告リンクを含みます