期末試験の静寂
凍てつくような2月の午前11時過ぎ、高校の期末テト中の教室でのことだ。教室内はストーブが稼働しているものの、窓際から入り込む冷気が床を這い、生徒たちの足元を冷やしていた。試験中の静寂の中、シャープペンの芯が紙を擦る音だけが響いていた。私は試験開始から30分ほど経った頃、斜め前の席に座っている女子生徒の異変に気づいた。
年齢は17歳の高校2年生。紺色の制服のブレザーにチェックスカート、黒の薄手のストッキングを穿いていた。髪は綺麗に整えられたツインテールで、いつもは成績優秀で知られる彼女だったが、今日の様子は明らかに違っていた。
彼女はシャーペンを握る右手を小刻みに震わせ、回答用紙ではなく、自身の足元を見つめていた。両膝を限界まで密着させ、ストッキングが擦れ合う「カサカサ」という小さな衣擦れの音を立てながら、不自然に腰を浮かせている。試験の緊張と窓際からの冷気で、彼女の膀胱は臨界点を迎えていたのだろう。額にはじわりと脂汗が浮かび、綺麗に整えられた眉が苦悶に歪んでいた。冷や汗で前髪が額に張り付き、頬は真っ白に血の気が引いている。口元はきつく噛み締められ、時折「はぅ……」と小さく押し殺した吐息が漏れていた。足元はローファーの中で爪先立ちになり、両脚を交互に小刻みに震わせていた。
彼女は、猛烈な尿意と戦っていた。期末試験という一度退室すればその教科が0点になるという社会的状況、そして周囲の受験生からの視線という檻が、彼女をその席に縛り付け、猛烈な葛藤を生んでいた。「あと15分……耐えなければ」と心の中で必死に繰り返しているのが、彼女の背中の強張りから伝わってきた。しかし、尿意の波は情赦なく押し寄せる。第二波、そしてより激しい第三波が襲うたび、彼女はスカートの上から股間を両手で強く押さえ込み、体を丸めて耐えた。
私はその様子に目が釘付けになった。彼女が限界の尿意に耐えながら、ストッキングを穿いた太ももをきつくクロスさせる動きや、ローファーの踵をガタガタと震わせる仕草。見てはいけないという背徳感と、彼女の極限状態の気配に、私の胸は激しく高鳴り、手のひらに冷や汗がにじんだ。
チャイムが鳴り、試験終了が告げられた瞬間、彼女は立ち上がることができず、しばらく机に突っ伏したまま震えていた。回収が終わった途端、彼女はカバンでお腹を抱え込むようにして、極端な内股のまま小走りで廊下のトイレへ消えていった。今でも静かな試験会場の空気を感じるたび、あの時の彼女の限界の表情と、震える太ももを思い出して胸が苦しくなる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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