排泄物語

超高層ビルのカクテルバー

投稿者: エピソード101-1502分で読めます閲覧 8524.3(4件)

冷たい雨が降る12月の夜10時前、私は会社の憧れの先輩との初デートで、新宿にある超高層ビルの最上階のプレミアムかくてるバーにいた。夜景が見渡せるカップルシートは薄暗くロマンチックな雰囲気に包まれており、静かなジャズが流れていた。最初の異変は、強いアルコールのカクテルを2杯飲み干した直後の、下腹部に走った急激な腹痛だった。

「せっかくの初デートなのに、こんなお洒落な場所でトイレにこもるわけにはいかない」という強烈な羞恥心が、私を席に縛り付けた。

私はその日、気合いを入れた白いシルクのオフショルダーワンピースに、薄手の黒いストッキング、そして8センチヒールの真っ赤なパンプスを履いていた。ハーフアップにまとめた髪には上品なヘアクリップをつけ、メイクもバッチリきめていた。しかし、腹痛の第一波が襲った瞬間、全身から冷や汗が噴き出し、ワンピースの下の背中が冷たくなっていくのを感じた。顔の血の気は一瞬で引き、きれいに塗ったチークだけが赤く浮き上がっている。私はテーブルの下で両膝をきつく合わせ、内ももを強く擦り合わせるようにお尻の筋肉を限界まで引き締めた。バッグのストラップを握る両手は激しく震え、手のひらは冷や汗で濡れていた。

薄暗いバーの静寂の中で、もしここでお腹が大きな音を立てて鳴ったり、トイレに長時間駆け込んだりすれば、先輩への印象は最悪になる。その恐怖が、私をさらに焦らせていた。便意の波は容赦なく第二波、そしてより強力な第三波へと達しており、下腹部をギシギシと激しい痛みが襲うたび、私はパンプスの爪先を床に強く押し当てて、括約筋の感覚が麻痺しそうになるのを必死で耐えた。息は細く荒くなり、お腹の急激な下りに伴う冷や汗が首筋を伝って胸元へ流れ落ちていた。

恥ずかしさと、いつ決壊してもおかしくない極限の堅張感に、頭の芯がジーンと熱くなっていくのを感じていた。

ようやく会計が終わり、エレベーターホールへ向かう途中で、私は耐えかねて先輩に「少し化粧室へ……」と言い残し、早足でビルの多目的トイレへ駆け込んだ。個室の便座に座り、お腹の痛みが一気に解消された瞬間の、天にも昇るような解放感。今でも超高層ビルの夜景を見るたび、あの時の冷や汗の感覚と、お尻の奥を襲った限界の痛みを思い出して胸がキュンとする。

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