化学実験テストの制限時間
凍てつくような1月の午後2時過ぎ、高校の化学実けん実技テストでのことだ。白衣を着た生徒たちが各自の実験机で、劇薬やガラス器具を扱いながらプレッシャーの中で作業を進めていた。火気や薬品を使用するため、試験中の私語や途中退席は厳しく制限されていた。最初の異変は、試験開始から10分ほど経った頃、下腹部に走った急激な尿意だった。
「実験操作の途中で席を外せば、反応熱の管理ができず失格になる……あと20分は耐えなければ」と自分に言い聞かせたが、それが地獄の始まりだった。
私はその日、冬用の制服の長袖シャツに、黒のチェックスカート、厚手のタイツ、そして白衣を羽織っていた。化学室のコンクリート床から這い上がる冷気が、タイツを通り越して私の膀胱を急激に冷やしていった。尿意の第二波が襲った瞬間、全身に一気に鳥肌が立ち、白衣の下で冷たい汗が噴き出した。顔は青ざめ、額の汗で前髪が張り付き、きれいに整えたメイクが汗で崩れていく。私は実験机の前で、両脚をこれ以上ないほどきつくクロスさせ、内ももを強く擦り合わせるようにして脚を交互に動かした。白衣で手元を隠しながら、試験管を持つ右手は激しく震え、目盛りが読み取れないほどだった。
劇薬を扱っているという極限の緊張感と、他の生徒や試験官に見られているという社会的状況が私を実験机に縛り付けていた。尿意の波が押し寄せるたび、私はスカートの上から股間をギュッと押さえ込み、お尻の筋肉を限界まで締め付けた。息は細く荒くなり、頭の中は「あと何分? あと2工程……」という計算だけで一杯だった。
社会的尊厳を失う恐怖と、いつ決壊してもおかしくない極限のスリルに、頭の芯がジーンと痺れるような熱さを感じていた。
制限時間を告げるブザーが鳴り、器具を片付けた瞬間、私は実験机を離れた。しかし、急に歩き出した衝撃で膀胱が激しく圧迫され、一瞬その場で足がすくんでしまう。両手でお腹を押さえ、内股を硬直させてすり足のまま、廊下の多目的トイレへと滑り込んだ。便座に座り、温かい尿が一気に解放された瞬間の、頭の中が真っ白になるほどの圧倒的な解放感。今でもガラス器具の触れ合う音を聴くたび、あの時の冷や汗の感覚と、股の奥がキュンとすくむ恐怖を思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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