国際仲裁の尋問室
冷え込みの厳しい11月の午後3時過ぎ、私はロンドンで行われた重要な国際仲裁の尋問室にいた。木目調の重厚な法廷内はほう律用語が飛び交う張り詰めた空気に満ちており、対立する双方の弁護士が鋭い視線を交わしていた。最初の異変は、相手側弁護士の厳しい尋問が始まった直後の、下腹部に走った急激な腹痛だった。
「私が尋問に答え終わるまでは席を外せない」という主任弁護士としての責任感と社会的プレッシャーが、私を証言台に縛り付けた。
私はその日、完璧な仕立ての黒のウールパンツスーツに、白いシャツ、そして8センチヒールのパンプスを履いていた。髪はすっきりとハーフアップにまとめていた。しかし、お腹を襲う激痛の波が強くなるにつれ、全身から脂汗が噴き出し、背中がベタつくのを感じた。顔の血の気は完全に引き、冷や汗でメイクが流れて目元がにじんでいる。私は証言台の下で両脚をこれ以上ないほどきつくクロスさせ、内ももをすり合わせるようにお尻の筋肉を限界まで引き締めた。
厳粛な法廷という物理的な環境、そして自分の回答が数億円の損失を左右するという社会的重圧が私を追い詰めていた。「お願いだから、あと5分だけ待って」。下腹部で腸がゴロゴロと鳴るたび、私は証言台の手すりに体を預け、両手でお腹を抱え込むようにして上体を丸めた。お尻の筋肉にかかる圧迫感はすでに決壊寸前の水門のようになっており、パンプスの踵がガタガタと床を叩いた。
誰も助けに来ない張り詰めた尋問室で、いつ決壊するか分からない極限の我漫のスリルに、頭の芯がカッと熱くなっていくのを感じていた。
尋問が終了した瞬間、私は「失礼します」と証言台を離れた。しかし、立ち上がった瞬間に腸が急激に動き出し、下腹部に凄まじい衝撃が走る。私は腰を引いて両手でお腹を抱え、内股のまま廊下の女子トイレへと走り込んだ。個室の便座に座り、温かいものが一気に解放された瞬間の、脳が痺れるほどの圧倒的な解放感。今でも法廷のような静かな部屋に入るたび、あの時の冷や汗の匂いと、壊れそうだったお尻の激痛を思い出して胸がキュンとする。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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