排泄物語

山小屋バイトで学んだ、標高2600mの女性客のトイレ事情

投稿者: 山小屋バイトOB1分で読めます閲覧 2,9854.5(15件)

学生時代、夏の2ヶ月を北アルプスの山小屋で住み込みバイトをして過ごした。そこで学んだのは、標高2600mではトイレこそが最大のインフラだという事実である。うちの小屋はバイオ式で、処理能力を超えると使用停止になる。お盆のピーク時、宿泊120人に対して個室は4つ。夜間は行列が絶えなかった。

忘れられないのは、消灯後の23時頃に受付へ駆け込んできた60代の女性客である。上品な身なりの、普段は落ち着いていそうな方だった。杖代わりのストックを握る手が白くなるほど強張っていた。「お手洗いが全部ふさがっていて、もう、もう出そうなんです」と、恥を忍んだ切羽詰まった声で訴えられた。廊下の常夜灯の下、女性は前かがみで腹を押さえ、片手で壁を伝っていた。一歩ごとに立ち止まり、深く息を吐く。額には玉の汗が浮かび、白髪交じりの髪が乱れているのが痛々しかった。限界の数十メートルだった。

私は従業員用へ案内した。廊下を歩く間、女性は「ごめんなさい、ごめんなさい」と小さく繰り返しており、こちらまで緊張した。手を貸そうとすると、震える指でこちらの腕を強く掴まれた。何度も立ち止まりそうになる足を、こちらが半ば支えるようにして進んだ。あと10メートル、あと5メートル、その一歩一歩が長く感じられた。扉が閉まった直後、廊下まで響いた音については、記録しないのが礼儀であろう。

翌朝、女性はお礼にと手ぬぐいをくれた。「昨夜は人生の危機でした」と、目元を赤くしながら笑っておられた。意外と皆、山では限界まで我慢してしまう。特に女性客は遠慮が先に立つ。小屋の人間に早めに声をかければ何とかなることも多いので、遠慮なく頼っていくのがよい。あの夜の女性の声は、今でも耳の奥に残っている。夜勤明けにふと思い出しては、無事でよかったと思う出来事である。バイトを終えて何年も経つが、標高の高い場所での我慢は下界の比ではないという実感だけは今も色褪せない。あの手ぬぐいは今でも実家の引き出しにしまってある。

― この話は、これにて ―

この話を評価する

平均 4.5(15件)

掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

この話の続きは映像で——実写の脱糞・スカトロ作品を価格比較

価格比較・レビューは姉妹サイトScatSearchで(PR・アフィリエイトリンクを含みます)

山小屋バイトOB」の他の話

4.1114閲覧 2,226

縦走三日目の稜線上、女性パーティーの緊急事態を見た記録

前回に続き縦走の話である。一昨年8月、南アルプスを3泊4日で縦走した3日目のこと。同じ小屋を同時刻に出た2人組の女性パーティー(30代くらい)と、抜きつ抜かれつで稜線を歩いていた。二人とも装備の整った、慣れた雰囲気の登山者だった。片方はショ…

3.272閲覧 2,010

下山口の駐車場で見てしまった女子大生の失敗

上高地方面のある下山口での話である。昨年10月、下山して駐車場に着いたのは15時頃だった。気温が下がり始め、皆が上着を羽織り出す時間帯だった。登山口のトイレは工事中で仮設が2基のみ。そこに大学の山岳サークルと思しき男女6人のパーティーが下り…

4.719閲覧 803

朝4時の山小屋トイレ渋滞で限界を迎えていた単独行の女性

山小屋のトイレは朝4時から5時が最も混む。ご来光前に出発する登山者が集中するためである。昨年の秋、涸沢方面のある小屋に泊まった際、その渋滞で限界を迎えている女性を見た。外気温は氷点下近く、吐く息がヘッドライトの光に白く浮かんでいた。 列は外…

5.014閲覧 414

北アルプスの登山道脇で出くわした中年女性の野ション

七月の連休、北アルプスの某ルートを単独で歩いていた時の話である。標高2500m付近、樹林帯を抜けて稜線に出る手前で、登山道から10mほど外れたハイマツの陰に人影を確認した。気温は麓より15度は低く、風が強い日だった。汗が急速に冷えていく感覚…

関連する話

4.7259閲覧 5,752

大学のトイレで、となりの個室のたたかいを聞いてしまった

これはわたしの話じゃなくて、聞いちゃった話です。 夕方の学生会館のトイレって、けっこう空いてるんです。わたしが個室に入ってすこししたら、となりに誰かが駆けこんできました。ヒールの音が早足で乱れてたから、学部生か院生のひとだと思います。息もあ…

4.3167閲覧 3,895

壊れた公衆トイレと、ドア越しに「入ってます!」を叫び続けた女性

地方の駅前公園、個室が一つしかない公衆トイレでの話。平日の昼下がり、人通りもまばらな時間帯だった。俺が用を足そうと近づくと、個室から「入ってます!」と女性の声。仕方なく外で待つことにした。その時は、単なる手洗い程度だと思っていた。 5分待っ…

3.3164閲覧 3,045

ネカフェの夜、隣の個室から漏れ聞こえた惨劇の顛末

在宅勤務の気分転換に、駅前のネットカフェで夜を明かした時のことであった。金曜の夜、フラット席へ入店したのが23時。快適に配信など眺めていたのである。 深夜2時、隣のフラット個室に酔った会社員風の男が入店してきた。ドリンクバーで一緒になったの…

4.045閲覧 2,842

合宿の民宿でトイレを詰まらせた犯人が女子マネの先輩だった夜

また合宿ネタなんですけど、山中湖の民宿ってトイレが2個しかないんですよ。男女合わせて20人に対して。で、3日目の夜に1個が詰まったんですよ。誰かのがデカすぎて。宿のおばちゃんに言えなくて、幹事の自分がラバーカップ借りて格闘するハメになって。…

読むだけ、で終わらせない

排泄プレイが好きな女の子は、本当にいる。

aune(アウネ)は、性癖を打ち明けてつながるマッチングサービス。「排泄系が好き」と公言している女の子が実際に登録しています。体験談を読むだけじゃなく、あなた自身の体験をつくりに行きませんか。プレイ相手を探すなら、最初から性癖が一致する相手と。

auneで排泄好きの相手を探す

PR・広告リンクを含みます